平成29年度事業報告

2017年8月の記事一覧

夏季研究会

夏季研究会

 平成29年8月23日(水)に、群馬県総合教育センター音楽実習室を会場として夏季研究会が開催されました。午前中は群馬県教育委員会高校教育課指導主事 島田 聡 先生による講義「学びの質を変える「学習評価の工夫改善」について」と、群馬県教育委員会特別支援教育課指導係長 高橋 玲 先生による講義「特別支援教育の状況」をいただきました。

午後は群馬県立二葉特別支援学校長 清水 郁代 先生による合唱演習「授業におけるアカペラ合唱指導(教材:「夢みたものは」)」と、班別協議「音楽の4分野(歌唱・器楽・創作・鑑賞)における『主体的・対話的で深い学び』について」が行われました。

講義1 「学びの質を変える「学習評価の工夫改善」について」(群馬県教育委員会高校教育課指導主事 島田 聡 先生)※抜粋
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 1
 学習評価の現状

「指導と評価の一体化」という言葉は良く耳にするが、例えば今日のように音楽の先生方が複数集まった時に、授業における指導については情報交換をするが、評価についてはなかなか触れないのではないだろうか。授業については改善したいことを話し合うが、評価についてまで話題にならないことが多い。「これでよいのか?」と疑問をもっていても、なかなか改善策を考えたり、実際に行動には移せなかったりすることもあるのではないか。

 2 
評価の対象と方法

(1)評価の対象

評価方法については、「各教科・科目の学習活動の特質」「評価の観点や評価規準」「評価の場面や生徒の発達の段階に応じて」観察、生徒との対話、ノート、ワークシート、学習カード、作品(演奏)、レポート、ペーパーテストなどの様々な評価方法の中から、その場面における生徒の学習状況を的確に評価できる方法を選択していくことが必要である。例えば、演奏したのにワークシートの記述のみの評価とはならないように、きちんと組み合わせていくことが大切である。

評価を適切に行うためには、できるだけ多様な評価を行い、多くの情報を得ることが重要である。生徒の学びが質的に向上していく姿が見えるようにすることが望ましい。そのためには、評価の内容や方法を吟味していくことが必要である。

ペーパーテストは、評価方法の一つとして有効であるが、目標に準拠した評価における学習状況の全てを表すものではない。音楽の授業を行ってきたのに、ペーパーテストだけの評価ということはない。生徒の資質や能力を多面的に把握できるように工夫することを意識してほしい。

(2)評価の方法

 評価の方法はいくつかあり、例えば演奏など表現の領域で活用されるパフォーマンス評価や、達成したレベルをS~C(例 S:期待以上、質問・発問できる A:充分満足、質問できる B:関心をもっている C関心がない)などの段階で示すルーブリック、筆記の割合が高いポートフォリオ評価などがある。

先生方が評価について難しさを感じる理由は、特に表現領域の学習を進めていった時に必ず行われるであろう演奏・発表で音楽表現の技能を見取るパフォーマンス評価が、評価の中でも複雑なものだからである。このパフォーマンス評価については、中教審答申でも「多様な活動に取り組ませるパフォーマンス評価などを取り入れ、ペーパーテストの結果にとどまらない、多面的・多角的な評価を行っていくことが必要」とされている。今回の講義では、ルーブリックについて扱う。ルーブリックとは、子どもの学習到達状況を評価するための、評価基準表のことであり、縦軸に複数の評価項目を置き、横軸にはその到達レベルをS・A・B・Cの4段階で定義する。子どもの学びが各評価項目のどのレベルまで到達しているかを測ることで、ブレのない、客観的な評価が実現可能となる。何となく評価を行うのではなく、しっかりと表にしたり明文化したりしていくことによって生徒から信頼される、質の高い授業になる。

 3 
今後の学習評価

参考資料にもあるように、これまでの評価の4観点が、今後「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に取り組む態度」という3観点に整理される。そうした中でも、観点別評価をこれからも課題としてほしい。音楽の教科については意識してされていることが多いとは思うが、他教科は充分とは言えない状況もあるのではないだろうか。そうした教科のバックアップを音楽の教科で行っていくということも考えてほしい。観点別評価をしているということを周りに発信していくことで、学校の中での音楽の教科の役割について、これまで以上に重要視されるよう、向上を図っていってもらいたい。評価を見直すことで授業改善や質の向上にも繋がる。

講義2 
特別支援教育の状況」(群馬県教育委員会特別支援教育課指導係長 
高橋 玲 先生)※抜粋
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1 本県における特別支援教育の現状と課題

群馬県では、「群馬県特別支援教育総合推進事業」を行っている。その中で、「小・中学校、高等学校に関する事業」、「小・中学校、高等学校等サポート」として「個別の指導計画」や3~5年間を見通した「個別の教育支援計画」を作成することが規定されている。「個別の教育支援計画」の方が、作成される割合は低い。平成30年度から普通高校に通級学級ができるように計画されている。個別の指導計画の活用と、分かりやすく個に配慮した授業づくりが課題である。

交流及び共同学習について、その本当の目的は共生社会を実現するための事業である。国籍や障害を乗り越えて、皆が一緒に働くという意識をもてるようにすることが背景にある。お互いに認め合って、一緒に学習していくことを目指している。それは、世界人権条約に署名したところから始まる。その人たちにはその人たちの居場所、仕事があるという前提があったが、法律が整備されて、特別な支援が必要な児童・生徒もどこの学校にもいけるようになった。現在では、「この要件に当てはまる生徒以外は特別支援学校には入れません」というように、これまでとは入学の条件が逆になった。

関係機関との連携については、学校に入学前に、その児童・生徒が特別支援学校か、あるいは小・中学校か、どちらで学ぶことが適当であるか、県教育委員会と相談して判断する仕組みがある。保護者との連携を通して理解を促し、情報を共有しながらこうした事業の普及に取り組んでいる。

15~34歳のうち、若年無業者(ニート)として56万人が働けていないというデータがある。ニートの人数は毎年変わらない。学校は、決して子どもたちを2次障害に追いやってはならない。不登校の生徒は高校では減っている。中学校では増えているので、そうした生徒が高校に進学しなくなったということに関係があるのかもしれない。不登校のきっかけとしては、高校では本人に係る状況が主に原因として挙がっているが、元々は小学校では家庭に、中学校では学校に係る状況に原因があることが資料から分かる。高校での現状だけを見るのではなく、過去の小・中学校での生活の背景を見ることも大切である。

問題が起こった時の、生徒のいっぱいになってしまった心に、聴く余裕をまずは作ることから、生徒への対応が始まる。最初に共感的に話を聴き、最後に教員としての立場を踏まえた指導をすることが肝要である。現状では中途退学者は減っており、普通高校の問題も少なくなっているようにも思える。しかし普通高校の中にも、発達障害の可能性のある生徒は2.2%いることも分かっている。

 

2 発達障害の正しい理解

「自閉症スペクトラム障害」「注意欠如多動症」「学習障害」などの言葉が先行して話題になっているが、レッテル張りとならないように注意する必要がある。スペクトラムの基準も作られたが、その中間がいるということも知られるようになり、最近ではそうした基準に当てはめることは少なくなってきた。10人に一人程度、そうした傾向のある子どもがいる。

達障害は脳の機能障害であり、本人の努力不足でないことはもちろん子育ての失敗でもない。障害をもっている人たちの数が増えれば、今普通であると思われている人たちの方がマイノリティになる可能性もある。脳の機能、構造の問題であるので、適切な支援をすると状態が良くなり、またその反対にもあり得る。脳の障害として、感覚の問題をもっている人もいる。音楽の教科での最大の障害の問題である。高校の選択音楽なら良いが、それでも空間把握が苦手な生徒は美術ではなく音楽を履修する。つまり音楽を履修している生徒は、脳の機能として何も問題がないか、全くダメかの両極端であり、中間がいないということでもある。授業の中でいらないノイズをいかに落として、伝えたい内容を適切に伝えられるかが大切である。お互いに歩み寄る必要もある。

空気が読めない生徒は、質問に誠実に答える。誠実過ぎて周りから詰られてしまう。その経験の積み重ねが、性格などにも影響を与えてしまうこともある。「注意欠陥多動性障害」は、最近では「注意欠如多動症」という言葉になっている。忘れっぽい、落ち着きがない、我慢ができないなど、実は誰もがもっているものであるが、あまりに生活に支障があるから障害となる。わざとやっているわけではなく、気が付いたらやっているというものである。本人が気付いた時は、困った状況にある時である。本人は、必ず叱られることになってしまう。

「学習障害」については、その生徒が劣等感をもち、いじめの対象となることもある。例えば脳の機能に障害がない人が、「『サイ』を書け」と言われて、全体像はイメージできるが、細部は書けないのと同じような感覚であると言われている。支援のカギは、丁寧さと工夫である。

「発達障害かな?」と思っても、「個人攻撃の罠」にはまらないことが大切である。本人や保護者を責めても意味がない。専門家を上手に活用して、早期発見、早期支援をすることで状況が良くなることがある。早期支援の第一歩は正しく「理解」することである。

日本の子育て文化の特徴として、「みんなと一緒」を重んじる、「みんなと一緒」にできて「当たり前」という考え方がある。そこには同時に、「当たり前」の罠がある。「当たり前」ができないと叱られ、「当たり前」だから教えてもらえず、「当たり前」だからできても褒めてもらえない。

発達障害の生徒には、教えて褒めてあげることがとても大切である。叱ることで解決してしまいがちだが、それは不適切な教育である。例え話は厳禁、具体的でないと生徒は混乱する。

叱ることのリスクとして、例えば体罰を受け続けると、脳が委縮してしまうことが分かっている。厳格な体罰を受けることにより、右前頭前野が19.1%萎縮するという研究報告がある。論理的に考える働きをする部分が萎縮するのである。また、暴言を受けることにより、左上則回頭が14.1%私淑する。ここは、音の高低を聴き分けたり、言葉を理解したりする部分である。体罰を受けてきた生徒が発達障害と思われることがある。まずは生育歴や家庭環境に気を配って観察したりすることが大切である。叱ることによって、そこには教育はない。

それでもどうしても叱ってしまうという人は、叱る代わりに教えるという意識を大切にしてほしい。「~をやめなさい」という言葉を、「~をしましょう」という言葉にするなどの置き換えが大切である。叱ってしまいそうになったら一旦その場から立ち去ってみて、離れて考えてから、その場に戻って向きあうことも有効である。

また学校の取り組みとして、子ども自身に行動や態度をチェックさせることも重要である。子どもの特性を捉えることに繋がる。対人関係に困難さが見られる子どもに対しては、ソーシャルスキルトレーニングやアンガーマネージメント、タイムアウトなどを導入することも一つの手段である。

失敗経験の積み重ねが、自尊感情や自己有力感の低下を招き、二次障害の問題へと繋がってしまう。「あなたも周りの大人と同じですか・・」と思われるか、「あなたの音楽を聴けてよかった・・」と思われるか。音楽の価値を明確にして指導をしていってほしい。

 

3 まとめにかえて

発達障害の生徒には、認めて、褒めてあげることが最も重要である。当たり前のことであっても、きちんと伝えることが第一歩である。例えば音楽の授業においては、言葉だけでなく、いつも歌ったり楽器に触れたりしながら音楽に触れ合うようにしてほしい。ノンバーバルなコミュニケーションを意識的に心掛けてほしい。対話をし、演奏をしながら音を出して振り返ることで、学習の積み重ねができる。みんなで一緒に役割をもちながら取り組むことが「協働」である。

分かっていることが分かる、できたことが分かる、という「メタ認知」を促せるようにすることが大切である。気付きから始まる理解ができるようにしてほしい。それは、「困った子ども」ではなく「困っている子ども」という認識ができるようにということである。保護者への伝え方も、見方を少し変えて、言い方を変えて行うことで協力を得られる。障害に立ち向かうのは本人であり、それを支えるのが保護者、そうした営みに必要な知識や技術を提供するのが教員の役割である。

実技演習 
合唱演習「授業におけるアカペラ合唱指導」(群馬県立二葉特別支援学校長 
清水 郁代 先生)
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 (教材:「夢みたものは」)

 ①歌詞

 全員で最初に歌詞だけが掲載されている部分を見て音読し、感情を込めることによって歌詞の状況をイメージできるようにする。例えば、「夢は何色?」「ステージでスポットライトを浴びている気持ちで読んで」「デートについての歌詞だけれど、〇〇君はどんな時に心がときめく?」など、全員で音読しても、一人一人が主体的に考えながら活動できるように促す。今回の歌詞であれば、ソネット形式や歴史的仮名遣い、作詞者の背景などのポイントにも触れながら指導していく。動詞をはっきりと歌えるようにする。「『大きな丸い輪』の部分に円を3つ書いてみて」「最後の『ここに』は足踏みして」というように、歌詞を図にしたり、体を使って表したりすることで、より具体的なイメージをもちながら音楽表現の工夫へと結び付けられるようにする。歌詞の内容をしっかりと読み取ることで、歌を通して世界が広がる。

②導入

あまりピアノに頼らずに音取りをする。生徒の実態によっては難しいこともあるので、補助的に鍵盤楽器を使う。パートが分かれる合唱では、全員でそれぞれのパートを初めに歌うことが多い。例えば、最初に細かいところを指導せずに全員でソプラノを歌った後、「よく最初入れたね!この曲のテンポはいくつ?」などと着目してほしいポイントを、楽譜と照らし合わせながら確認する。

③発音

 「ゆ」は「IYU」、「ひ」は「HHI」、「が」は「NGA」、「そ」は「SSO」、「わ」は「UWA」などを楽譜に書いて注意を促し、発音できるようにする。特に「が」の鼻濁音は、群馬県の人は苦手なのでやさしく歌えるように、例を示しながら取り組む。「あ」の母音は口の中を開けるようにする。「ウ」の母音は口をとがらせて歌う。母音を拍の頭で歌えるようにする。鏡を見ながら口の開け方を確認するのは、特に女子では効果的である。子音は0.3秒でさばけるようにする。言葉を生かすためには母音唱をすると効果的である。「ねがった」の「た」のような促音の後の言葉は聴こえにくくなるので注意する。発音が強くなりがちなところはあえて強く歌ってみて、その不自然さに気付けるようにする。

④声部

 アルトを歌う生徒の中には、ソプラノを歌いたかった生徒もいる。「ソプラノが素敵で美しく聴こえるにはアルトのお陰だよ」とモチベーションを高めるようにする。あるパートが歌い終わった時に、他のパートに「今の歌はどうだった?」と意見を聞くようにすると、歌っていないパートの生徒も集中できる。他パートが伸ばしている時に動くパートは、そこだけ取り出して全員で歌ってみるなど、大切であることを全体で共有できるようにする。最後の「と」で伸ばすところは、テノール以外同じ音なのに、声量感があることに気付けるようにし、ハーモニーの大切さを意識できるようにする。
⑤呼吸
 

口輪筋を意識できるようにする。隣同士で確認し合いながら、口の開け方や姿勢などを注意できるようにする。顔の半分が口の大きさくらいのイメージをもてるようにする。腎臓を意識して腹周りの360度に息が入っていくような感覚で、モデルが立つような姿勢を意識できるようにする。音楽を邪魔しないブレスを心掛ける。喉の辺りから次第に下の方を触っていき、骨の部分に触っているところから肉の部分に触るようになったところを意識できるようにする。豊かな声は豊かな息で出せるようになる。

⑥音程

 低い音から高い音へと跳躍する部分では、高い音の方に集中しがちであるが、低い音をしっかり出せるようにする。高い音程で連続して歌う部分は、特にソプラノは突き刺さないようにやわらかく歌えるようにする。ハーモニーが美しく響くところはその部分を抜き出しながら、なぜそこが美しく聴こえるのかをそれぞれのパートの音を取り出しながら意識して歌えるようにする。例えば「音が次第に上がっていく部分は喜びの表現」など、歌詞とも関わらせながら音程の指導をすると強弱の工夫などにも繋がっていく。「音が順次進行で下がるところは宝塚の階段を下りるように」など、音程と情景とを関わらせてイメージをもてるようにする。

⑦フレーズ

 フレーズが切れそうになるところや、次に向かっていってほしいところには、豚のしっぽのようなマークを楽譜に書くように指導する。歌詞の内容や言葉の繋がりを見ながら、不自然なところでブレスをしていないかどうかもチェックする。「あ」や「お」の母音で伸ばすところは、フレーズが止まりやすいので注意する。「愛」という歌詞の部分は「ハート」などの形を具体的にイメージすることで、フレーズがやさしく落ち着く感じが出せる。
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班別協議 「音楽の4分野(歌唱・器楽・創作・鑑賞)における『主体的・対話的で深い学び』について」

 昨年度の夏季研究会では、「アクティブ・ラーニング」について情報交換を行った。昨今、「アクティブ・ラーニング」という言葉が、「主体的・協働的な学び」と統一されるようになってきた。その中で、「主体的・対話的で深い学び」という言葉も整理されてきたことを踏まえ、音楽の授業における「主体的な学び」「対話的な学び」「深い学び」それぞれを促す学習活動を、音楽の4分野(歌唱・器楽・創作・鑑賞)の指導事項と関わらせながら班別で考えた。

講評

島田 聡 先生(群馬県教育委員会高校教育課指導主事)

主体的に学習に取り組む態度については、「生徒が自ら学習の目標を持ち、進め方を見直しながら学習を進め、その過程を評価して新たな学習につなげる」とあるように、学習課題を生徒自身の気付きによって設定することが大切である。生徒の気付き、疑問から授業を計画し、授業全体の流れ、見通しをもって取り組み、振り返ってみて「こんな風に力が付いた」や「こんなことが足りていない」ということを認識できるようにしたい。自分がどういう状態であるかということを認識(=メタ認知)することで、次は何をしなければならないのかを知ることができ、学習の意義が分かる。学習の意義を教員も生徒も知っていながら授業を行うことが大切である。「この授業を行うことで生徒にこんな力が付く、社会に出た時にもこんなことに役立つ」ということを生徒にもしっかりと伝えてほしい。

その一方で、主体的に学習に取り組む態度は音楽では既に行っている内容ではないだろうかとも考える。例えば全日音研の群馬大会では、饗庭先生が「'O sole mio」を歌唱の授業で取り上げた。その題材の導入は、ポップスや民謡と比較することでふさわしい発声方法について課題をもつものであった。そして楽曲にふさわしい発声について、実際に仲間と歌い合ったり聴き合ったりしながら試行錯誤を行った。その中で楽曲の種類によって身体の使い方が異なることに気付き、さらに実際の声で試行錯誤し、のどの開け方や呼吸の仕方などの必要な技能の習得へと学習が展開されていく授業であった。比較することがきっかけとなり、学習課題を整理し、生徒が自分たちの力で必要なものを精査し学びに繋がった。その中で対話的な学びの必要性が生じてくる。

深い学びの視点については、主体的な学びや対話的な学び、そして普段の授業構成を考える視点の一つ上の概念であると捉えられる。授業で学んだ知識・技能を生かして次の学びへと繋げられるようにしていくことの大切さに関わることである。それはつまり、音楽と生活とを関連させるための学びであり、生きて働く知識・技能の習得を図るものである。

参加者(敬称略・順不同)

廣澤 秀伸(前橋西)   大熊 信彦(太田女子)  清田 和泉(吾妻特)  清水 郁代(二葉特)

大小原美幸(高高特)   五十嵐桃子(長野原)   勝山 英城(万場)   兒玉 理紗(高崎女子)

前島 律子(あさひ特)  今井 なおみ(前橋特)  品川 淳子(前橋特)   斎藤真里奈(沼田女子)

根岸 玲恵(西邑楽)   千明 昇平(西邑楽)   髙木 佳子(伊清明)  鈴木香奈子(桐生南)

小川 唯佳(利根商業)  川上 寛子(玉村)    大谷 邦子(下仁田)  饗庭 麻里(市立太田)

萩原 美幸(高高特)   藤嶋 啓子(関学附属)  伴野 和章(太田東)  小川 良介(四ツ葉

井上 春美(藤岡中央)  青柳 亮(桐生女子)   住谷 伴(前橋商業)  内林 美里(伊高特)

岡松 亮 (館林特)   野口 瑞穂(大間々)   北島 意三(渡良瀬特) 富岡 恵美(安中総合)

中畑 香映(太田女子)  森村恭一郎(個人会員)  坂本 将(館林女子)  菊池 博之(教育芸術社)

八束 周太(教育芸術社)